本サイトはPRを含みます

オーディオや楽器の電源を200Vにした効果を測定で検証!違いは歴然!

DTM
スポンサーリンク

オーディオやギターなどの楽器(DTM含む)を200V電源にしてみたいと思っている方は多いのではないでしょうか。そこで気になるのが効果とその工事費用です。音楽のためにわざわざ200Vをひいている人は少ないので、情報も少なく諦めてしまうケースは多いです。

私は200Vを使用していますが、もう100Vには戻れないくらい気にいっています。そのくらい満足度の高い投資でした。投資といっても1回路 ¥4,000ぐらいでしたので、機材を買うよりかなり安いです。防音室を作ったときに200Vのコンセントも一緒につけました。

電気屋さんに頼めば後からでも増設可能ですので、200Vの導入をおすすめします。私は200V回路があったにもかかわらず1年近く放置しており、早く使えばよかったと後悔しました。

この記事では200Vが音質的に有利な理由について解説しています。検証のためにノイズアナライザーを使って普通のコンセントと200Vのノイズレベルを比較しました。

この記事を読めば200Vのメリットや導入に必要な準備がわかります。

200Vのメリット→バランス伝送&専用回路

バランス(平衡)伝送

200Vはバランス(平衡)伝送されていため、ノイズに強いとからです。200Vがどのようにして取り出されているかを図解します。

200Vは皆さんの自宅の分電盤まできています。なので電気屋さんに頼めば簡単な工事で部屋まで200Vを持ってこられます。

2本の電線の選び方によって100Vと200Vが変わります。

200Vは片方が100Vでもう片方は-100Vです。これで電位差200Vになります。波形でいうと下図のように反転した波形になります。

オーディオ機材の信号ケーブルでもバランス伝送は使用されており、長距離を引き回してもノイズに強いと言われています。仕組みは以下で解説します。

バランス伝送ではXLRキャノンプラグが一般的に使われており、HOTCOLD、GNDの3本のピンがついています。HOTとCOLDで信号を伝送しています。COLDはHOTの逆相となっています。

ここに図のようなコモンモード(同相)ノイズが飛び込むとします。文字通りHOT、COLDどちらにも同相で入り込みます。

バランス伝送

これをCOLDの方だけ位相反転させます。すると元の信号もノイズも位相が反転します。これでHOTとCOLDをミックスすると信号強度が倍になり、ノイズは相殺されて無くなります

これがバランス伝送がノイズに強い理由です。200V電源はこれと同様の役割を果たしています。100Vは中性線(0V)と電圧線(100V)からしか取らないので、バランス伝送になりません。

専用回路

専用回路は他のコンセントと回路を共有していません。100Vは他のコンセントと回路を共有するのが普通ですが、200Vは専用回路になります。

専用回路
専用回路

回路を共有しないことで、照明・PC・家電が発するノイズの影響を受けません。プロのスタジオでは当たり前に採用されています。

200Vの電源を準備する

200Vの電源はエアコンぐらいしかないのが普通です。オーディオ用に一つ用意するのがベストです。200Vは分電盤までは来ているのでそれをオーディオのある部屋まで持ってきます。

何十万もするオーディオ機器を買うより先に土台となる電源を整備するほうがコスパが良かったです。

200Vでおすすめの壁コンセント&電源プラグ

どちらも中村製作所でおすすめされているものです。中村製作所はオーディオ界ではとても有名な電源メーカーです。

壁コンセント:Panasonic WN1932
電源プラグ :明工社   ME7018

パナソニック WN1932 フルカラー 15A・20A兼用埋込アースターミナル付接地コンセント 250V


私もこの組み合わせで使用していますが、噛み合わせもかなりがっちりしており、結構力を込めないと抜けません。安定感抜群で、振動にはかなり強いです。

200V→100Vに降圧するダウントランスを使う

200Vを機器にそのまま入れることはできないので、100Vに降圧するダウントランスが必要になります。オーディオや楽器の機材(アンプ等)であれば、ノイズカット機能がついているものがおすすめです。

アイソレーショントランスノイズカットトランスという種類になります。200V→100Vに降圧してなおかつノイズを取り去る機能を持っています。

詳しくはこちらの記事で書いています。私は電研精機のノイズカットトランスを使用しています。おすすめはNCT-I3です。

電研精機のノイズカットトランスをオーディオ機器に使用したレビュー|ノイズが激減!
電研精機のノイズカットトランスの導入を検討している方は必見。この記事ではノイズカットトランスの使用感と音質レビューを書いています。私は導入したことでオーディオ環境のレベルがかなり底上げされました。この記事を読めばノイズカットトランスのメリット・デメリットわかります。
アイソレーショントランス購入時に比較検討したメーカー4選!おすすめは電研精機
電研精機のノイズカットトランスを購入するときに比較した機器の紹介です。4機種を比較して電研精機を選びました。スペックも大事ですが、重さ、大きさ、うなり、発熱なども選択のポイントになりました。比較検討のポイントについて解説しています。

これは効果が抜群でかなりコスパの良い機材でした。

200Vの効果を測定で検証

Entech Wide Band Power Line Noise Analyzerを使って、専用回路や200Vの効果を検証しました。使い方はノイズ対策がされていないコンセントで数値を100に合わせます。それから比較したいコンセントに接続するだけです。相対的なノイズ量がわかります。値が小さいほどノイズが少ないです。

機器の構成普通のコンセント
(100V)
専用回路
(100V)
200V+
ノイズカットトランス
10020.98.3
ノイズを数値で比較

専用回路(100V)は80%200V+ノイズカットトランスが91%のノイズが減少しています。専用回路だけでもかなり効果が出ているのがわかります。

以下は測定時の写真です。まずは普通のコンセントで感度調整をして100に合わせます。

普通のコンセント
普通のコンセント

専用回路(100V)のコンセントに差し込みます。

専用回路
専用回路

200V+ノイズカットトランスに差し込みます。

200V+ノイズカットトランス

200Vは必ず100Vに降圧する必要があります。工業用のノイズ対策されていないダウントランスではなく、ノイズ対策されているノイズカットトランスとの併用がおすすめです。

まとめ 200Vは景色が変わる

200V電源を使ってから景色が一変しました。自分の耳は100Vに慣らされていましたが、一度体験してしまうと100Vには戻れません。

他の記事でも書きましたが、蛇口全開といった音に変化しました。これまでは電源がボトルネックになっていたのがよくわかりました。

元気いっぱいに鳴っています。さらにローノイズのため、明らかに音が立って聞こえるのです。DTM等の宅録環境のレベルアップにもかなり効果が出ます。

何十万もする高価な機材よりも安価に済む200Vを導入すると、今の機材も大化けする可能性があります。電源はオーディオの土台ですから、まず土台をしっかりさせるのは大事です。

コメント