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イシノラボのバッテリー駆動対応パワーアンプをレビュー(MASTERS BA-999)

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イシノラボのアンプを検討の方はレビュー等の情報が少なくて迷っている方が多いと思います。

私もまさにそうでした。

というのもイシノラボのアンプは

・オーディオショップに置いていないので視聴ができない
・ユーザーが少なく、公式HP以外の情報がない
ということで、なかなか手を出しにくいと思います。

私もその状態だったので、その気持はとても良くわかります。


手始めにイシノラボのトランス式パッシブプリアンプを購入して、とても気に入りました。

イシノラボのトランス式パッシブプリアンプをレビュー (MASTERS CA-999)
イシノラボのトランス式パッシブプリアンプ(TVC)のレビューです。コストの関係で大手メーカーが作らない珍しい方式のプリアンプです。かなり満足度の高い機器で、3年以上愛用しているプリアンプです。評判の高いファインメットトランスを搭載しており、小ボリュームにも強いプリアンプです。


そうなるとパワーアンプも同じメーカーで揃えたくなるのが、人の性。

購入時に色々なカスタマイズもしてもらいました。

結果的に大満足で、気がつけば4年も使用していました。過去最長のアンプ歴です。

このアンプの音質や良かった点、イマイチだった点についてレビューしていきます。

パワーアンプの仕様

使用しているのはBA-999ZBGシリーズのパワーアンプです。

まずは前面

左のスイッチ:電源
真中のスイッチ:A級への切り替えスイッチ
右のスイッチ:INPUTの切り替え(RCA、XLR)

お次は背面

INPUT:XLR×1、RCA×1
電源:DC POWER、AC POWER

このアンプの仕様・特徴です。詳しくは公式HPにて。

仕様

・最大出力:18W+18W(バッテリー)、30W+30W(AC)
・Zバランス回路搭載(入力からスピーカーまでフルバランス構成)
・パワーステージ電源トランスはL/R別トランス、プリドライブステージ電源が独立した別トランスの3トランス構成
・出力部はリレーを排除して、ダイレクトにスピーカーに接続
・A級動作に切り替え可能
・バッテリー駆動とAC駆動の切り替えができる


最後の2つがカスタマイズしてもらった点です。

・A級動作に切り替え
こういったカスタマイズができるのもイシノラボの良いところです。

普通のメーカー製のアンプではこんなことは不可能です。

マッチングトランスによるA級動作になります。

・バッテリー駆動とAC駆動の切り替え
バッテリー駆動のアンプはメーカー品ではほぼ見つからないでしょう。これがやってみたくて買ったようなものです。

バッテリー駆動の特徴です。車用の鉛バッテリー(12V)を2つ使って、±12Vを作ります。

・ローノイズ
・ローインピーダンスで電源供給能力が高い

ご存知の通り、家庭用電源はノイズだらけです。

バッテリーの電源供給能力は、小型の(7Ahや10Ah)でさえもトランス電源の数倍から10倍以上あります。

鉛バッテリーは内部インピーダンスが数十mΩ程度とかなり小さいです。一般的なトランス電源は数百mΩ以上あります。

バッテリー駆動だけにしようかと思ったのですが、充電が切れた時に困るのでAC駆動もつけてもらいました。

ちなみにバッテリー電源は作ってもらうことも可能ですが、私は自作しました。

バッテリー駆動とAC駆動の音質

視聴環境ですが下記のようになっています。

SOULNOTE D-1→MASTERS CA-999→MASTERS BA-999→TAD ME1

プリとパワーはMASTERSで揃っており、一番相性の良い組み合わせです。

スピーカーだけ価格的に浮いていますが、しっかり鳴っています。

そもそも部屋は約9帖なのでそんなにハイパワーは必要ありません。

AC駆動

イシノラボのプリアンプの記事でも書きましたが、とにかく背景が静かで高S/Nです

真っ暗な背景に音だけが浮かんでいます。フルバランス(完全差動)の本領発揮です。

残留ノイズが少ないからでしょう。

小さな音も埋もれずに自然に聞こえてきて解像度の高さが感じられます。

力でぶん回すというより音源に入っている音を自然に出しているようです。

簡単にまとめると、背景が静かで情報量が多く空間表現が得意なアンプだと感じました。

バッテリー駆動

とにかくローノイズこれにつきます。

AC駆動よりもさらに背景が静かになります。

音の解像度、透明感、広がりがAC電源とは別次元です。完全にAC電源の上位です。

AC電源と違い電源経由でノイズが入ってこないからでしょう。これに加えてフルバランス(完全差動)回路です。

長年聞いていたCDでもこんな音入ってたの!?という楽しみがありました。

バッテリー駆動にすると30W→18Wに下がりますが、その差を感じさせないパワフルさです。

これは鉛バッテリーのパワフルな給電能力によるものでしょう。

プリのボリュームは-44dbか-40dbくらいで聞いています。-38dbまで上げるとかなりうるさいです。

20-30帖以上の部屋、低能率のフロア型スピーカーを爆音で鳴らす等の環境でなければこの出力で十分です。

上記のような恵まれた環境の方はそもそもこのアンプを選ばないとは思いますが。

ボリュームに関連してですが、小ボリュームでも楽しめます。

BGM的な小音量で聞いても、音痩せすることなく聞けます。やはりローノイズだからでしょう。

小音量でも解像度が高く小さな音が埋もれません。

良かった点&イマイチだった点

良かった点

①音質
ここは外せないでしょう。バッテリー駆動というかなりレアなアンプを体験できたことです。

AC駆動では到達できなかった領域を見せてもらった気がします。

②カスタマイズに対応
入出力の数、トランス、電源等いろいろとカスタマイズ可能です。しかもお値段も安いです。

③発熱が少ない
これはびっくりしたのですが、ほとんど発熱しません。

特に冬場はほぼ発熱を感じません。夏場で何時間も使って、ようやく温かいなと感じるくらいです。

イマイチだった点

①納期がかかる
受注生産のため、一ヶ月程度かかります。

たまにセール品ということで、在庫品が出ていることがあります。

②サポート期間
大手メーカーのような10年単位のサポートが保証されているわけではありません。

といってもアンプは故障要素が少ないと思うので、そんなに気にしていません。

オーディオ用のアンプで故障したことはありますか?私は一度もありません。

まとめ→バッテリー駆動>AC駆動

イシノラボのパワーアンプはこんな人におすすめです。

・バッテリー駆動を体験したい
・DAC→プリアンプ→パワーアンプの全てでフルバランス回路を達成したい
・カスタマイズをしたい
・小音量で聞くことがある

バッテリー駆動はなかなか体験できないと思います。

イシノラボさんの事務所でも試聴できるようですので、気になる方はお問い合わせください。

オーディオに電源はかなり重要です。ノイズカットトランスを導入したら大幅に音質アップしました。

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