エクスプレッションペダルをピッチシフター(ワーミーみたいに)として使用する場合の設定です。
ボリュームペダル編とワウ編もあります。
今回も写真付きで簡単に使い方をまとめました。
使用しているペダルはKORGのXVP-20です。
エクスプレッションペダルであればどのメーカーでも設定は同じです。
おすすめはワウとボリュームペダルと兼用する設定です。なんと一つのペダルで3つのペダル機能が使えてしまうのです。
Pitch Pedalの設定
ペダルの接続
SWITCH/PEDAL(1か2)とペダルを接続します。
SYSTEMの次にPAGE<>を押してPedal 1(①で接続した番号)の画面にする
左のMODEノブを回すとPedal Type1と2を選択できます。
ペダルの位相を決める「Mode」の初期設定は、最も一般的なエクスプレッション・ペダルに対応する「Pedal Type 1」になっています。ヤマハ製ペダルなど、位相が異なるペダルを使用する場合は「Pedal Type 2」を選択してください。
http://www.korg-kid.com/kemper/wp-content/themes/codeus/images/pdf/Kemper%20Profiler%20Reference%20Manual%205.1%20(Japanese).pdf
説明書にはこのように記載されています。自分のペダルに合う方を設定しましょう。
ボリュームペダルとしても使う場合は、Pedal Type 2のほうが良かったです(XVP-20の場合)。Type 1だとボリュームペダルを最小にしても音が出ました。
Functionノブを回してPitch Pedalに変更します。ペダルを上げ下げして左上のCalibrateが反応しているか確認します。
これでペダルの設定は終わりです。あとはrigでエフェクトを調整します。
ワウやボリュームペダルを兼ねる場合
SYSTEMの次にPAGE<>を押してPedal Linksの画面表示にする
さっきの続きで設定する場合はSYSTEMは押さずに、PAGE<>を押すだけで良いです。
WahPedal>Vol.と WahPedal>Pitchの上にあるボタンを押してチェックを入れます。
これで
・ワウが入っているrigではワウペダル
・Pitchの入っているrigではPitchペダル
・その他のrigではボリュームペダル
として機能します。
一つのペダルで3役をこなせるなんてアナログアンプでは不可能です。足元のペダルや配線が減ってスッキリします。
Pitchとワウやボリュームペダルを兼ねる場合の注意点
これについてはワウ編の記事でも書いています。
簡単に説明しますと
②ワウやPitchペダルとして使っているrig
①→②に切り替えた時のボリュームが引き継がれてしまいます。
①のrigでボリュームをゼロ(かかと側)にしたまま②のrigに切り替えるとボリュームゼロのままワウやPitchのrigに切り替わります。
戻すには①のrigに切り替えてペダルを戻します。
Pitchのエフェクトコントロールについて
最初にPCのRir Managerでの設定方法です(本体操作での設定は後半で)。A~DのどこかにPitchを割当ます。
割り当てたいブロックのところで右クリックをして「Pitch Shifter」→「Pedal Pitch」を選択します(他のPitch ShifterでもOK)。
Pedal Pitchの次の項目の選び方は下の通りです。最初はとりあえずLoad Defaultsでいいと思います。
Load Type | 別のPitch Shifterから切り替えた時に共通パラメータは値がそのまま維持される。逆にLoad Defaultsにすると初期状態(エフェクトなし)から設定できる。 |
Load Defaults | エフェクトのパラメータが初期状態。 |
Two Oct up | つまさき(Toe)で2オクターブ上がる。 |
Two Oct Down | つまさき(Toe)で2オクターブ下がる 。 |
Two Oct Upを選ぶと下のようになります。下図ではBにPitch Shifterを割り当てています。
ペダルを最後まで踏み込む(Toe)と2 octave上がります。かかとの位置(Heel)だとPitchは変化なしです。
それぞれのパラメーターは次の表のようになっています。詳しくはKemper Profile Reference Manualを参照(P130以降)。
Heel Pitch | ペダルをかかと(Heel)の位置にしたときのPitchの変化 |
Toe Pitch | ペダルをつま先(Toe)の位置にしたときのPitchの変化 |
Formants | Freeze Formantsをオンにすると、ピッチを変化させても音のキャラクターも変化しなくなる。ワーミーみたい効果を期待する場合は、オフのほうが良さそうです。 |
Chords | オンにするとコードの発音がスムーズになる。オフよりもレイテンシーは大きくなる。単音には影響しない。 |
Pure Tuning | オンにするとピッチシフトされた音のチューニングが、平均律からわずかにデチューン(音程のずれ)されます。Pitch Pedalの後で歪ませる場合に有効。 |
Mix | 元の音とPitchを変えた音とのミックスバランスを調整する。センターが最も艷やかな音になる。100%でPitch Shiftさせた音のみとなる。 |
Ducking | ピッキングの強さでエフェクトの強弱をつけられる。右に回す→強くピッキングするとエフェクトが弱まり、弱くピッキングするとエフェクトが強くなる。左に回すと逆の動作になる。 |
次に本体での操作方法です。
STOMPのA~DでPitch Shifterを割り当てたいボタンを長押しします(今回はBとします)。
するとBボタンがが点滅します。
この状態でBrowserノブを回すと下のような画面になります。
下にある大型ノブ3つをを左から順番に回してPitch Shifter→Pedal Pitch→Two Oct Upを選択します。
そのあとEXITを押します。
すると下図のようになるので、対応するノブやボタンを調整するとパラメータが調整できます。PAGE<>を押すと他の設定項目が出てきます。
PAGE<>を押すとこのような画面になります。
まとめ
エクスプレッションペダル一つで
・ワウ
・Pitch Shifter
・ボリュームペダル
の3つ機能を兼用できるなんて、コスパ最高ですよね。
アナログアンプなら3つともペダルを買う必要があります。ペダルが増えるほどケーブルも増えて音の劣化にもつながります。ペダル一つで済むので足元がすっきりして、なおかつケーブルも少なくできます。
そもそもアナログのペダルと違い、エクスプレッションペダルはKemperでデジタル制御しているのでペダルによる音質劣化が無いのが良いですよね。この点が特に気にっています。
XVP-20のレビュー記事です。Kemperにはおすすめのペダルです。
さらにKemperの音質アップを目指すならCONISISのバッファーが効果的です。音が太くなり、ツヤ感がアップします。CONISISのバッファーはベビーメタル等で有名な大村孝佳さんも使用しています。
3年使用しており、レビュー記事を書いています。今や外すことのできない機材です。外すと物足りなさを感じてしまいます。
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